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カネボウのブラックウォッチで仕立てた一着が完成しました|上質な柄物オーダースーツの魅力

今回ご紹介するのは、カネボウ(KANEBO)のブラックウォッチ生地を使用してお仕立てしたオーダースーツの完成品です。
一見すると落ち着いたダークトーンのチェック柄。しかし近づくほどに、深みのあるグリーンとネイビー、ブラックが重なり合う独特の表情が現れます。
「柄物は派手になりそうで不安」という方にこそ、ぜひ知っていただきたい一着です。
ブラックウォッチとは?― 歴史ある英国由来のチェック柄
ブラックウォッチは、もともと**スコットランドの連隊(Black Watch)**に由来する伝統的なチェック柄です。
特徴は以下の通りです。

- グリーン×ネイビー×ブラックを基調とした配色
- 遠目では派手さはなく落ち着いた印象
- 近くで見ると奥行きのあるチェックが際立つ
クラシックでありながら、どこか知的で都会的。
ビジネスシーンでも違和感なく取り入れられる、数少ない柄物の代表格と言えます。
カネボウ(KANEBO)生地の魅力
今回使用したのは、カレッジフラノなど上質な生地を生み出してきた日本を代表する カネボウ(KANEBO) のウール生地。
■ 生地の特長
- ハリとコシのバランスが非常に良い
- 日本の気候に適した使いやすい質感
- 仕立て映えのする生地感
仕立て上がりを見ると、ラペルの返りや肩周りの立体感が非常に美しく、生地そのもののクオリティの高さを実感できます。
完成したスーツのデザイン解説

■ ジャケット
- シングル2つボタン
- フックベント
- 程よいゴージ位置でクラシック寄りの設計
- フラップ付き腰ポケット
ブラックウォッチの柄を活かすため、過度なデザインは避け、アイビースタイルの仕様にまとめています。
■ シルエット
- 肩はマニカカミーチャ(雨降らし)
- ウエストは軽く絞り、立体的なライン
- 全体として「細すぎないが野暮ったくない」バランス
■ スラックス
- 裾口ダブル3.5㎝
- 脇ポケット 縦型
- ヒップポケット フラップ付きダブルボタン
ポケットに遊びを持たせたデザインにしています。
■ シルエット
- 通常のシルエットよりもヒザを6㎝、スソを10㎝広くしたワイドパンツの仕様
- タックは付けずすっきりとした腰回り
柄物スーツで重要なのは、サイズ感とシルエット。
フィットしすぎると柄が強調されすぎ、緩すぎると古臭く見えてしまいます。
ブラックウォッチが持つ「雰囲気」と装いの楽しみ方
ブラックウォッチの魅力は、いわゆる実用性や汎用性ではなく、生地そのものが持つ「雰囲気」や空気感にあります。
グリーン、ネイビー、ブラックが重なり合った奥行きのある配色は、光の当たり方や距離によって表情が変わり、着るたびに印象が異なります。
無地では表現できない深みがありながら、チェック特有の主張は抑えられているため、派手さではなく“味”を楽しむ柄と言えるでしょう。
今回の仕立ても、あえて奇をてらったデザインは避け、
・ベーシックなジャケットデザイン
・落ち着いたVゾーン
・クラシック寄りのシルエット
とすることで、ブラックウォッチの持つ世界観を素直に引き出しています。
この柄は「仕事着」としての役割を強く求めるよりも、
・休日の外出
・会食や食事の席
・少し気分を変えたい日の装い
といったシーンでこそ真価を発揮します。
着る人の余裕や美意識が自然と表れる一着として、長く付き合っていけるスーツです。
コーディネートのポイント
ブラックウォッチ自体が情報量の多い柄なので、
Vゾーンは極力シンプルにまとめるのが鉄則です。
ネクタイは、
- ブラウン
- ボルドー
- ネイビー無地
などを合わせると、非常に上品にまとまります。
柄物スーツこそオーダーで仕立てる価値がある
ブラックウォッチのようなチェック柄は、
- 既製品だとサイズが合わない
- 柄の出方が雑になりがち
- 着る人を選ぶ
といった理由から、オーダーとの相性が非常に良い柄です。
今回の一着も、
- 肩線とチェックの整合
- フロントの柄合わせ
- 全体のバランス
を意識して仕立てています。
まとめ|大人のための柄物スーツという選択
カネボウのブラックウォッチで仕立てた今回の一着は、
- 派手すぎない
- しかし確実に個性がある
- 長く着られるクラシックなスーツ
まさに大人のための柄物オーダースーツと言える仕上がりです。
「無地ばかりで少し物足りない」
「でも奇抜なスーツは着たくない」
そんな方にこそ、ブラックウォッチはおすすめです。
ご検討中の方は、生地の実物をご覧いただきながら、
ライフスタイルや着用シーンに合わせたご提案も可能です。
ぜひお気軽にご相談ください。